失踪願望。失踪願望。

第19回

お月見、門出、オフサイド

更新日:2023/04/05

  • Twitter
  • Facebook
  • Line
11月2日(水)

 昼間は細かいいくつもの原稿や書き物をこなし、どんどんそれを重ねていく。何かの工事みたいだ。
 夕方からまたもや新宿の馴染みの店にいく。店も料理も素晴らしいがここにたどり着くまで新宿特有のバカガキ女にチャラ男たちが子ガニみたいにがしゃがしゃワーキャーワーキャーやっている中を行かねばならぬ。しだいに「ソドムとゴモラ」状態になっていくので、目指す店にいくまで一定のがまんが必要になる。
 むかしグルマン(大喰い)が称賛された時代の古代ヨーロッパのレストランでは大きな木のテーブルに皿のような穴がくりぬかれていて、そこに料理をいれたという。そうなると皿洗いなんか簡単にはできなくなりますね。全面的にカビカビぼうぼうにカビが繁殖し放題。よくて半年に1回タワシでごしごしやるしかなかったようだ。そういうすさまじいことがヨーロッパのグルマンの歴史の本に書いてある。うっかり皿を落として割ることもできなくなる。天板を割っちまったときはしばらく閉店ですな。そんな店が新宿あたり一店ぐらいあってもいい。
 などと考えながらたどりついた犀門で、日本旅行作家協会の面々とビールをやりつつ、いろいろと作戦会議をした。
 帰宅すると『黒と誠』の単行本が届いていた。インターネットの連載は途切れ途切れに読んでいたので、改めて読んで話がつながった。目黒考二というヒトはやはりおかしな存在だよなと思う。向こうもそう思っているかもしれないがぼくのほうが若干まともかなと思う。
 2巻以降の連載もその目黒とぼくが対立したりして盛り上がってくるらしく、楽しみだ。一応、『本の雑誌血風録』や『本の雑誌風雲録』が原作に近い存在らしいのだが、そうなると最終回をどこで迎えるのだろう。日本の特殊な出版流通とも関わってくるのだろうか。

11月4日(金)

 なんだか北朝鮮がミサイルを撃つのでテレビが騒がしい。好き勝手やらせていいわけないので世界でしっかり対応しないといけないのだが、まだロシアは戦争をやってるしで足並みが揃わない。考えると気持ちが滅入ってくる。
 ぼくにとって戦争の一番濃厚な記憶は長兄のことだった。痩せた細面の美男子で静かなる男だった。その長兄のすぐ下(ぼくのすぐ上の兄)は空手をやる暴れ者で、口のわるい親戚などから逆ならよかったのに、などとよく言われて互いに気の毒だった。長兄は学徒出陣だった。最終的に海軍の砲兵。南方に回って大砲の旋回不備にまきこまれ、片足を損傷し傷痍軍人として南の島に入院していた。写真で見せてもらったがその頃の南国ののんびりした光景が悲しい。未婚だった兄はその中の一人の看護婦が好きだったようだ。日本人ではないこともあって戦地での恋はままならず、兄は複雑な思いで帰国したらしい。その頃のことは聞いてもあまり話してくれなかった。
 兄は関節が破壊され、満足に歩けなくなっていたが親しかった戦友の訃報を報告するとき、気丈に立ちあがり仮の位牌の前でその戦友からの最後の手紙を読んだ。読みながら兄は途中で泣き崩れていったそうだ。19歳ぐらいの少年兵だったものなあ。その頃のことを知るひとはみんな死んでしまった。

 最近わが家から歩いてすぐのところに小さなイタリアンレストランができた。おいしいらしい。白ワインでボンゴレビアンコを喰いたい。そのあとは赤ワインだ。そこはむかし小料理屋さんだったところだ。繁盛してほしい。

11月7日(月)

 家でおとなしく原稿を書き、夕方から飲みつつテレビを観るという怠惰なじじいになりつつある。最近の地上波はニュースですらドラマ仕立てにするきらいがあり、いろいろと疲れてしまうのでBSを乱れ視聴する日々だ。
 酒場探訪ものはやはり見てしまうが、テレビでの食い物旅とか居酒屋旅なんかでは気取らないで漁師がやるコッパ魚の活き酢ちょい漬けなんてのを見せてもらいたい。とりたてムギイカ(スルメイカの子ども)のひきちぎりキンタマのタタキなんてフグにもアワビにもたちうちできないうまさと言われているんだけれどなあ。
 ぼくはカツオがいちばん好きだ。マグロもいちばん好きだがカツオもいちばん好きだ。17年にわたって週刊誌で連載していた「雑魚釣り隊」の全国行脚。漁師のいうままにやっていると40センチはある手頃なカツオがシロウトでもジャンジャン釣れる。その痛快さは実際にやらないとわからない。
 ボキガツオというのがあって、包丁をいれると本当に「ボキッ」という大きな音がする。(土佐ではゴリガツオ、静岡ではゴンガツオ、気仙沼では石ガツオとも言うそうだ)。とにかくこいつはすさまじく不味くてどうしようもない。ちょっと見では漁師にもわからないという。血あいが関係しているらしい。釣ったばかりの本物のカツオは、血あいをザラメ氷と醬油でまぜてソースのようなものをつくり、それにたっぷしつけて喰うと息がとまるくらいうまいですぜ。

11月8日(火)

 今夜は珍しい皆既月食らしくわが家の小さな屋上から月を眺める。「月見酒だ。団子はどこだ」とか言いたいところだが、口に出すと「月が昇るよりずーっと早くさっきまで飲んでたじゃないの」という回答が一枝さんから飛んでくることはぼくでも容易に想像できるので、静かにしていた。
「月の砂漠」は名曲だ。実際に砂漠では雲のない月夜がよくある。乾燥しきった大地から雲になる湿った空気が大気中にあがらないからなんだろうなあ。ナミブとかタクラマカンでは月夜になると明るくて怖いくらいだ。月のまわりの星がみんな消える。月のあかりにかなわないのだね。
 ぼくは寒くなって適当に切り上げたが、彼女は長い間、空を見上げていた。思えばチベットで月や星の明かりを頼りに半年間の馬旅をしていた彼女にとって、月は相棒みたいな存在なんだろうな、と時空を超えて思うオットであった。

11月12日(土)

 盛岡から高橋政彦と橋野浩樹がやってきた。橋野青年はクロステラス盛岡という市街のショッピングモールのスタッフで、同施設内でビアガーデンをやったり、真夏に雪を集めて子どもたちの遊び場を作ったりと、いろいろと面白いことを企画する人だ。
 とりあえず池林房で乾杯をして近況を話していると、この連載の単行本『失踪願望。』の刊行記念のトークイベントとサイン会をやろうということになった。このコンビの決断と実行力はすごい。きっとあっという間に日取りが決まって来月は久しぶりの盛岡だ。終わったら高橋君の妹さんが経営する居酒屋で熱燗を飲むのだ。

11月14日(月)

 月例の慶應病院への通院。主治医の三村先生に「数値が良いですね」と褒められる。これがじわじわと嬉しい。子どもだったら「わーいわーい」と喜ぶところだ。
 でも老人にとって通院や検査は子どものテストみたいなもので、点が良ければ嬉しいのだ。帰ってヱビスの黒ビールでぐふふとひとり祝杯を上げた。

11月17日(木)

 秋のはじめから計画していた「宍戸健司さんの門出を祝う会」だ。
 久しぶりのパーティだ。しかし、パーティって単語はいまだに恥ずかしくていえない。おやじの飲みあい会じゃだめなんだろうか。新宿の居酒屋。親しい奴の還暦、旅立ちをはげます会で、10年ぶりぐらいにぼくが呼びかけ人になった。
 沢山の人々が顔を見せた宴だった。コロナ関係で参加に迷いや戸惑いがあるのは当然で、あくまで自己責任での出席だが義務や付き合いで、という人がひとりもいなかったように思う。集まった面々は「久しぶりにみんなで飲むんだ!」という感情のタカマリが全身からモロに出ていて、それでいて主役の宍戸君の話をみんなが聞きたがる、抑制の効いた夜だった。
 何人もの親友と数年ぶりに会えて濃厚な話をした。時空間を超えて会う奴が多かった。この歳でのひさしぶりの邂逅はまったく涙がでる。

11月18日(金)

 池林房で読売新聞のインタビューを受ける。まだ若い方なのだが、文学全般に精通している記者で、インタビューというより文学についての意見交換のような時間を過ごせた。
 青少年の頃に貪欲に小説を読んだなあ。中学のときに芥川龍之介の「鼻」に衝撃をうけた。志賀直哉の「剃刀」は最高の恐怖短編小説だ。私小説が好きで阿部昭の短編連作や下村湖人の「次郎物語」など私小説的な長編をよく読んでいた。大江健三郎の短編「不満足」がいちばん好きだった。大江さんの小説は人物のキャラクターづくりがたまらなく魅力的だった。
「不満足」の語り手「僕」は、友人の「鳥(バード)」と「菊比古」の3人で自転車に乗って、精神病院から逃げ出した男を探しに出る。ぼくはそれに影響されて青年時代に仲間数人と小岩のアパートで共同生活をしたんだろうなあ。ぼくは共同生活仲間と「こたつ」を買って、漬物を漬けていた。後年、大江さんがノーベル賞を受賞したすぐあと、インタビューしたが40分の約束が6時間ほどに延びてかなり深い話ができた。あれはタカラモノの時間だった。大江さんは機嫌がよく幸せな時間だった。

11月21日(月)

 サッカーW杯が昨日、開幕した。イングランドとイランの試合をなんとなく観る。イングランドはさすがに速くて強い。
 いかにワンタッチでボールを運ぶか。ダイレクトパスを多用するか。それが強いチームの証だ。
 なんてぼくが分かるわけがなく、解説者が言っていた。得点がたくさん入って面白かった。

11月23日(水祝)

 昨年に続いて市原市の主催する更級日記千年紀文学賞の贈賞式に出席するため、房総半島の付け根へ。このところずっと世話になっている出版社の担当編集者Tさん。雑魚釣り隊の竹田ドレイ長。それにわが事務所のWさんの計4名だ。
 午後からはそのまま幕張方面に向かう。花見川の西側を遡っていく。千葉街道より南側は新しい建物も多かったが、隣町の悪ガキたちと石を投げ合う対決の舞台だった花見川の両岸や、総武線の幕張駅周辺などはかつての面影が色濃く、昔からある「オカダデンキ」や海苔とお茶の「はやし屋」などは健在で、高橋コロッケ君の実家の精肉店は見つからなかった。少し感傷的な気分になった。
 雨模様だった。むかしぼくがウロチョロしていた千葉の海べりを行き来しているうちに「ガーン!」とくるような小説的な衝動を得たのだった。長いこと作家生活をしているけれど、そういう感覚を得たのははじめてのことだった。この重く、大きな「ちから」のことは、また書く。

11月26日(土)

 サウジアラビアとポーランドの試合をテレビで観戦。サウジアラビアのほうが元気に動き回っていた気がしたが、2-1で負けてしまった。こういうのがサッカーの面白さなんだろうか。

11月27日(日)

 雲ひとつない秋晴れの日曜朝に、久しぶりに佐高信さんから電話をもらう。
 発売になったばかりの『失踪願望。』の単行本をさっそく読んでくれたようで「なんか椎名さんがずっと一枝さんに謝っている本が届いたよ」と言っていて、思わず笑ってしまった。言い得て妙というやつだ。
 午後からは有楽町の国際フォーラムで開催される「日本認知症学会学術集会」の講演に向かう。なじみの医師にお願いされたのだが、「学術集会」なんてものにたじろぎつつ、釣りなどの趣味があるといいですよ、小サバは唐揚げにするとうまいんです。近いうちに成人する孫と酒を飲むのが楽しみです、それまでは頑張ろうと思います。などなど、バカ老人宣言ともいえる話に終始してしまった。
 しかし認知症なんて他人事ではない。講演でも触れたが、ぼくは幸いなことに原稿用紙やワープロに向かってモノを書いていて少しでも物語が進めば「おお、わが空気頭もまだまだ働いているのだなあ」と安心する。ただ、これが書けなくなったらおしまいだなあという恐怖もある。
 30分という短い時間だったが大役をなんとか終え、新宿三丁目「池林房」で黒生ビールにありつく。集英社の「すばる」や文庫でお世話になっていたK部長と久々に会い、純文学の現状などを教えてもらった。純文学の話ができる人も少なくなってしまったので楽しかった。
 ビール飲むなら行きます、と竹田もフットワーク良く来てくれたので、竹田には19時からのサッカーワールドカップのコスタリカ戦についていろいろと話を聞く。かねてからの課題である「オフサイドを分かりやすく説明してくれ」と彼に質問してみたら、「ごく簡単に言うと最終ラインを越えてゴール前で待ち伏せしたら違反ですよ、ってことです」とのことなので、家に帰ってテレビを見た。日本は負けてしまった。
 ところで最終ラインってなんだろう。

11月28日(月)

 午前中から千葉の市川市に行って写真展の審査をした。写真はこの十数年でずいぶんカジュアルなものになった。やはりスマートフォンの出現は大きい。露光だ構図だシャッタースピードだといった、ぼくらが頭を使って撮ってきたものをあの手のひら大の機器がすべて解決してしまうのだからすごい時代だ。
 ただ、手軽になったぶん、多くの人がこの写真展に作品を出していて、のびやかな新しい時代も到来したように思う。こういうのはぼくは撮ることができないだろうな、と思いながら、アフリカで撮った象と雲の参考出品した写真をしばらく眺めていた。

●この月の主なできごと

11月1日
◇東京都の「パートナーシップ宣誓制度」がスタート。性的マイノリティのカップルらを公式に認める制度施行初日、177組の申請があり、うち115組に受理証明書が発行された。

11月3日
◇北朝鮮が、大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられる1発を含む計6発の弾道ミサイルを日本海に向けて発射。政府は宮城、山形、新潟の3県にJアラート(全国瞬時警報システム)を出した。

11月6日
◇「ぎふ信長まつり」で俳優の木村拓哉さんが織田信長に扮して騎馬武者行列に登場。人出は過去最高の46万人に。

11月7日
◇2019年~21年度の新型コロナウイルス対策の18事業の支出総額76兆億5000億円のうち、税の不適切利用や無駄遣いが66件、約102億円にのぼることが、会計検査院の決算報告で明らかに。法令違反にあたる「不当事項」は10事業、コロナ患者の「病床確保事業」では55億円の払い過ぎなど。

11月8日
◇満月が地球の影に完全に隠れる「皆既月食」と、月が天王星を隠す「天王星食」が同時に発生。皆既月食と惑星食が重なるのは、1580年7月の土星食以来。

11月11日
◇岸田文雄首相は、死刑執行を命じる役職を「地味」と発言した葉梨康弘法相を更迭した。後任は齋藤健元農林水産相。
◇「さようなら原発 一千万署名市民の会」が、最終となる署名を経産省に提出。ルポライター鎌田慧さん、音楽家の坂本龍一さんらの呼びかけで始まった11年半の活動で集めた署名は計883万1163人に。
◇「マサカリ投法」で知られた元ロッテの投手・村田兆治氏が死去。享年72。
◇覆面アーティスト、バンクシーがウクライナの首都キーウ近郊のボロジャンカで新たな作品を制作。プーチン大統領を風刺するような作品も。

11月12日
◇18年間、仏シャルル・ドゴール空港で暮らしたイラン国籍の男性、メフラン・カリミ・ナセリさんが同空港で死去。享年77。映画『ターミナル』(2004年)制作の際に得た約3500万円、自伝出版などで得た私財を投じシェルターを開設するなどホームレス支援も続けていた。
◇米アマゾンが従業員1万人を今週中にでも解雇すると発表、過去最高のリストラとなる見込み。世界で154万人の雇用がある。

11月14日
◇2024年に開催されるパリ五輪のマスコット「フリージュ」が公開。フランス革命時、自由の象徴とされた赤い帽子をモチーフとし、スポーツで革命を起こすというメッセージが込められている。

11月15日
◇ポーランドにミサイルが着弾。翌16日、G20首脳会議出席のためインドネシア・バリ島を訪問中のG7首脳らが緊急会議を行い「ロシアからの攻撃とは考えにくい」と発表。
◇国連は世界の人口が80億人を突破したと発表。

11月22日
◇厚労省が塩野義製薬の新型コロナウイルス感染症の経口治療薬「ゾコーバ錠」を緊急承認。国産のコロナ飲み薬の実用化は初。
◇文部科学省は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に対し、宗教法人法に基づく「質問権」を行使し法人の組織運営や収支などについての報告を求めた。質問権の行使は同法の制定以来初。
◇宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、超小型探査機「オモテナシ」の月着陸の断念を発表。16日の打ち上げ後に通信が不安定となり、回復せず。

11月23日
◇サッカーW杯カタール大会、日本は初戦でドイツに大金星。堂安律(SCフライブルク)と浅野拓磨(VfLボーフム)がゴールを決め2-1で歴史的な逆転勝利。

11月27日
◇ハワイ島マウナロナ火山で噴火開始が確認。世界最大の活火山の噴火は38年ぶり。

11月28日
◇新型コロナウイルスの感染が急拡大している中国各地で「ゼロコロナ」政策に抗議して週末から異例の抗議活動が続く。

11月29日
◇東京五輪・パラリンピックのテスト大会業務をめぐる入札談合事件で、東京地検特捜部と公正取引委員会は、広告大手「ADKマーケティング・ソリューションズ」、広告最大手・電通グループの制作会社「電通ライブ」を家宅捜索。25日の電通本社、28日の博報堂などの家宅捜索に続き。

11月30日
◇国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、日本の民俗芸能「風流踊」を無形文化遺産に登録することを決定。盆踊りや念仏踊り、太鼓踊りなどおはやしに合わせて踊る24都府県41件の伝統芸能をまとめて。

Ⓒ 撮影/内海裕之

著者プロフィール

椎名 誠(しいな まこと)

1944年東京生まれ、千葉育ち。東京写真大学中退。流通業界誌編集長時代のビジネス書を皮切りに、本格デビュー作となったエッセイ『さらば国分寺書店のオババ』(’79)、『岳物語』(’85)『犬の系譜』(’88/吉川英治文学新人賞)といった私小説、『アド・バード』(’90/日本SF大賞)を核としたSF作品、『わしらは怪しい探険隊』(’80)を起点とする釣りキャンプ焚き火エッセイまでジャンル無用の執筆生活を続けている。著書多数。小社近著に『遺言未満、』。

本ホームページに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
(c)SHUEISHA Inc. All rights reserved.