連載
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2023.12.06
いのちノオト
稲葉 俊郎
- 第6回 「はらわた」で考える
- わたしは医術と芸術とが極めて近い場所にいるという感覚を持っています。人が治癒するプロセスは、失われた全体性を回復するプロセスでもあるのですが、そのプロセスは芸術体験に近いと感じているからです。
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2023.11.22
辻惟雄先生に訊く!
やまと絵――四季ある日本の心象辻 惟雄
- 第2回 教科書に載らない? 中世やまと絵屛風の世界
- 室町時代の美術といえば、雪舟に代表される枯淡な水墨画――。そんなイメージを覆すようなやまと絵屛風が多数存在していることをご存じか? 辻先生によるやまと絵解説の2回目は、鎌倉時代以降のやまと絵の流れをおさらいしつつ、室町時代特有の屛風絵の魅力に迫ります。
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2023.11.22
惑星巡礼
角幡 唯介
- 第188回 子供と散歩
- 八月末にぎっくり腰を発症し、三日ほど歩けなくなった。四日目から歩行できるようになったが、ちょっとよくなると我慢できない性分で、すぐにランニングを再開した。
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2023.11.15
失踪願望。
椎名 誠
- 第24回 奔流、フルサト、目黒がいない
- 新年度というやつなので、手帳を買ってもらった。手帳なんてものを持つのは何年ぶりだろう。「明日は何があるんだっけ?」とぼくが家族に聞く頻度があまりにも高いので、自分で管理しなさいということなのだろう。
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2023.11.01
いろいろな人のいろいろな色 色覚多様性をめぐって
川端 裕人
- 第3章 眼科医を訪ねる──伊勢屋貴史さんインタビュー
- 今、色覚検査やカウンセリングの最前線にいる臨床医はどのように捉えているのでしょうか。ちょっと足を伸ばして、そこまで見ておきたいと思います。
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2023.10.25
辻惟雄先生に訊く!
応挙門下の「鬼っ子」絵師 長沢芦雪辻惟雄
- 第3回 稀代のエンターテイナー、画戯笑覧②
- 円山応挙門下の鬼才、長沢芦雪。その魅力を紐解く3回目は、辻先生ゆかりの作品も登場します。制作時の経緯を記した書付が残る『鯛図』や52年ぶりの公開となる『大黒天図』、さらには晩年の作品まで、ぜひ注目を!
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2023.08.30
読むダイエット
高橋源一郎
- 最終回 世界の果てで食べる
- 4月になって、長男が高校を卒業し、自宅に戻ってきた。彼は小学校2年の頃から、寮生活をおくってきたので、11年ぶりで自宅暮らしを開始したのである。びっくりだ。長男が家にずっといると不思議な気分になる。なんだか家人が増えたという感じだろうか。まあ、中学までは週末には戻ってきたし、高校生になってからは、夏休みや冬休みにはずっといたわけなのだが。
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2023.07.26
エリートたちの蹉跌 =陸士16期と日本陸軍=
軍司貞則
- 最終回 遅れてきた男
- 大正10年(1921年)10月28日に、遅れてバーデン・バーデン駅に降りたったのは、東條英機である。説明するまでもなく、太平洋戦争開戦時の総理大臣兼陸軍大臣兼内務大臣。日本を戦争の泥沼に導いた男といわれる。
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2023.05.17
馬の帝国
星野博美
- 最終回 「ワールド・ノマド・ゲームズ(4)」
- 最終日は日曜日ということもあり、飲食スペースは立錐の余地もないほど混みあっていた。5人全員が座れる場所を確保するのは至難の業だ。すると田上さんに向かって手招きするグループがいた。コクボル会場にいた、キルギスの男たち5人組だ。そのうちの一人は、レスリング会場で審判を務めていた人だ。
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2023.02.15
教養としての脳科学
茂木健一郎
- 第3回 記憶の不思議
- 1.人間の脳の幅 人間の脳を研究する上では、その働きの「幅」が常に問題になる。 もちろん、研究をする際、いわゆる「普通」の脳に注目することは大切である。
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2022.11.30
辻惟雄先生に訊く! 応挙の「新意」
辻 惟雄
- 第3回 『奇想の系譜』の著者が選ぶ、私の好きな応挙画11選
- 最終回は、辻先生が選ぶ応挙の名作選。目からウロコの意外な作品も多数登場し、きっと応挙の巨匠っぷりを感じられるはず。「民衆的なアカデミズム」としての格調高い作品から「もはや印象派?」と思えるような佳作まで、お楽しみください。
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2022.10.26
まるごとバナナが、食べきれない
大久保 佳代子
- 第1回 冷水をぶっかけて取り戻したい、女の鮮度と賞味期限
- 一人暮らしをしていると、困るのが食材の賞味期限。家族でもいれば使い切れるんだろうけど、一人だと食ベ切れないから、どうしても余っちゃうから。