『古事記・日本書記の物語を体感できる風景・神社案内
「神話」の歩き方』(集英社)
神話学を専門とする著者が、神話の伝わる土地、神話を感じる神秘的な風景を訪ね歩く喜びについて語る。自ら撮影した写真とともに、出雲・日向・対馬と3つのエリアの見どころを紹介。

第3回
ギリシャ神話を歩く
更新日:2025/12/10

アクロポリスに建つパルテノン神殿。アクロポリスとは、「高い丘にある都市」を意味する。アテネのアクロポリスがもっとも有名で、女神アテナに捧げられたパルテノン神殿やディオニュソス劇場などがある。アテネの町は、このアクロポリスを中心に広がる。写真はアクロポリスを正面に見ることのできるフィロパポスの丘から撮影。

パルナッソス山。アポロンと芸術の女神ムーサ(英語ではミューズ)たちを祀る山。デルフォイはこの山の中腹にある。

デルフォイのアポロン神殿。土台と6本の石柱が残る。現在残っているのは紀元前4世紀ころのもので、この神殿の奥で巫女が神がかりをし、神託を伝えた。神域は広く、劇場やスタジアムもある。

アポロンの島・デロス島。デロスとは、ギリシャ語で「明るい」あるいは「輝いた」という意味。訪れたのは9月半ばだったが、船で近づくとまさに日差しを浴びて輝いているようだった。

レトが双子を生んだ場所とされる聖なる湖は、現在は水が枯れ、草が生えている。そこには、後年神話にちなんでシュロの木が植えられた。

キュントス山。それほど高い山ではないが、乾燥した石が転がる坂道は、想像以上に危険。思わず足に力が入る。それでも、山頂から見下ろすと、そこには遺跡とエーゲ海が広がっている。
中ほどの神殿はエジプトの女神イシスを祀る。地中海交易が神々の交流を生み出していたこともわかる。

デロス島のアポロン神殿。現在は廃墟となっているが、かつての威容を想像させるような立派な柱がいまもそびえている。
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『古事記・日本書記の物語を体感できる風景・神社案内
「神話」の歩き方』(集英社)
神話学を専門とする著者が、神話の伝わる土地、神話を感じる神秘的な風景を訪ね歩く喜びについて語る。自ら撮影した写真とともに、出雲・日向・対馬と3つのエリアの見どころを紹介。

写真・文 平藤喜久子
國學院大學教授。専門宗教文化士。専門は神話学、宗教学。日本神話を中心に神話や神々が研究やアートなどの分野でどう読まれてきたか、神がどう表現されてきたのか、というテーマに取り組んでいる。神話の風景を探しながら写真撮影を行うことをライフワークとする。現在、ロンドン大学SOAS校で在外研究中。
著書に『人間にとって神話とは何か』(NHK出版)、『「神話」の歩き方』(集英社)、『〈聖なるもの〉を撮る』(山川出版社)など。
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