連載
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2025.06.25
失踪願望。
椎名 誠
- 第37回 訃報、タワゴト、男はつらいよ 二〇二四年五月
- 『続 家族のあしあと』の単行本を担当してくれた集英社の編集者の訃報が届く。かねてから闘病していたのは聞いていたが、改めて残念な知らせを聞くのは辛い。
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2025.06.25
旅から生まれた名画
中野 京子
- 第17回 旅の副産物
- 歩くか、馬を使うしかなかった昔々の巡礼者、放浪者、吟遊詩人、巡業劇団員などは、各地に新しい情報を届ける、貴重なニュースソースでもあった。彼らとの接触によって、人々はまだ見ぬ土地の様子やそこで起こった事件、またこれから自分のいる場所でも起こりそうな変化(最悪の場合だと戦争)を察知し、備えることができたのだ。それは旅がもたらす大きな副産物だった。
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2025.06.25
惑星巡礼
角幡 唯介
- 第226回 ウーマンナの謎の家
- 海象(セイウチ)狩りの翌日は白熊をもとめて南下しながら、ウーマンナの地へむかった。白熊の足跡もなく、途中の海象狩りも不発。狩りはときの運の要素が大きいとはいえ、取材のためにわざわざやってきた竹沢さんもこれでは報われない。ともかく狩りは低調のまま推移し、夜遅くにウーマンナに到着した。
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2025.06.25
大久保佳代子のほどほどな毎日
大久保 佳代子
- 第9回 感じたいのは“性”より“生”
今の私は“男”よりも“山”に抱かれていたい - 昨年はやたらイケメンと飲みましたね、世界各国で。もちろん、プライベートではなく仕事で、バラエティ番組『世界頂グルメ』のロケでね。中島健人君やジェジュンとの韓国飲みにはじまり、今年3月の最終回ではEXILEのT A K A H I R Oさんとドイツへ。
- 第9回 感じたいのは“性”より“生”
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2025.06.25
わたしの骨はどこへいく?
安田 依央
- 第2回 第一章 骨への遠き道のり①
- 父方の祖父が亡くなったのは私が二十歳の時だ。お骨揚げのあとで、父がぽつりともらした言葉を覚えている。「骨を見ると、諦めもつくもんだな」その時はそんなものだろうかと思っただけだったが、それからの三十年余、祖母やおばたちの骨を見る度に、その言葉が重みを増していく気がしている。高温で焼くと骨さえ残らないそうだが、先にも書いた通り、火葬場の職員さんはきちんと骨が残るように焼いてくれる。
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2025.06.25
『テクノ封建制』を読む
石田英敬(東京大学名誉教授)
- 第4回 『テクノ封建制』を読む 石田英敬先生インタビュー【後編】
- ギリシャの経済学者ヤニス・バルファキス氏による世界的ベストセラー『テクノ封建制』が日本でも話題を呼んでいる。「テクノ封建制」のもとで私たちは「クラウド農奴」となり、デジタル・プラットフォームを寡占するテック富豪たちに「搾取」されているのだという。
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2025.04.09
知ってた? いまさらきけない宇宙の話
文 村沢 譲/イラスト 高田エミ
- 第8回 恐竜を滅ぼした隕石のナゾ
- 宇宙作家・村沢譲と宇宙好き漫画家・エミ先生の楽しい宇宙講座です。予備知識は一切不要!今回の話題は、「恐竜を滅ぼした隕石、次に落ちてきたらどうなる?」
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2025.03.26
いろいろな人のいろいろな色
色覚多様性をめぐって川端 裕人
- 第27回 第6章 色覚マイノリティの先生たち②
- 前回から、宮崎県立都城工業高等学校の岩﨑真寿美先生(教科は国語)と、福岡県立八幡工業高等学校の田口陽一先生(教科は数学)のお話を聞いています。すでに、ご自身が児童、生徒であった頃の学校でのことや、教師として働き始めてからの職場でのことを教えてもらいました。
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2025.01.29
わん!ワールド ウィークリー占い
特集コラム『わん!ワールド占い』的人間関係攻略法「水のわんこ」平賀 隆生
- 2025年 1/29~2/4の運勢
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2025.01.15
能になった平家物語
林 望
- 第3回 男に翻弄されながらも、自分の人生を生き抜く
『平家物語』の女たち - 巴御前は、『平家物語』に出てくる女たちの中でも、とりわけ人気の高い一人です。強く、美しく、かつ、深い哀しみを秘めています。木曾義仲の愛妾、巴御前は女ながらに一人当千の荒武者で、敵方の武者を捕まえては鞍にねじ伏せ、首をねじ切るという強者です。
- 第3回 男に翻弄されながらも、自分の人生を生き抜く
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2024.12.25
あなをかし、3分でわかる! 「源氏物語」と紫式部
奥山 景布子
- 第50回(最終回) これからの「源氏物語」
- 1年間、「源氏物語」と紫式部についてさまざまなテーマでお送りしてきました。最終回は、〈これからの「源氏物語」〉です。『フェミニスト紫式部の生活と意見~現代用語で読み解く「源氏物語」~』
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2024.10.30
現代英語で読み解くアメリカ大統領選2024
前嶋和弘
- 第3回 「現代英語で読み解くアメリカ大統領選2024③」
分断の先はあるのか - 間もなく11月の本選挙を迎えるが、「ハリス対トランプ」は激戦州を含む世論調査の数字をみると、依然として超僅差(razor-thin margins:カミソリのように薄い差)である。接戦の中、競り勝つために分断をあおるような言葉ばかりが目立つ選挙だが、分断の先に党派性を超える何かの共通項はあるのだろうか。
- 第3回 「現代英語で読み解くアメリカ大統領選2024③」
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2024.09.04
教養としての脳科学
茂木健一郎
- 第4回 人間無視とAIの袋小路
- 1.人工知能によって無効化される「人間」 今、人間の「脳」が揺らいでいる。 人工知能の急速な発達により、人間の脳本来の意義とその可能性が、一方では軽んじられ、また一方では過大視される状況になってきた。しばしば議論される、人工知能に人間の仕事が奪われるというテーマを超えて、人間の存在自体が疑問視される状況が生まれつつある。
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2024.07.24
私の愛する古典の魅力
能になった源氏物語林 望
- 第3回 すべて夢の中 『半蔀(はじとみ)』
- 源氏物語のなかでも、夕顔の巻は親しみやすいのか、非常に人口に膾炙している人気の高い物語です。京都の場末にあたる五条というごみごみとした町の中に、ひっそりと隠れ暮らしている若い女性。源氏との最初の接点は夕顔の花。そして、二人は出逢い、瞬く間に恋が芽生え、その絶頂のなかで早すぎる死を迎える…。
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2024.06.26
ミクソヴァース ―変形菌たちの世界―より
増井 真那
- 最終回 未来の自己へ
- 変形菌は、か細くて弱々しい存在に見えるかもしれません。だけど、私はその生き方からエレガンスを、さらにたくさんの問いかけ——「自己ってなんだろう」「これからの自己はどうなっていくのだろう」——を感じ取ります。愛する変形菌たちと共に生き、対話を続け、その特異な「自己」のあり方に、私はこれからも触発されていくのです。
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2024.05.29
東洋の至宝を欧米に売った美術商──山中商会と英国王室コレクション
もうひとつの『ハウス・オブ・ヤマナカ』朽木ゆり子
- 第3回 山中商会が現代に残したもの。
- 英国王室との関係も深まり、英国における日本美術と山中商会の名声は最高潮に達したかに見えた。しかし、第二次世界大戦がその流れを一気に打ち砕く。それでも日本美術を海外に紹介した業績が消えるわけではない。
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2023.12.06
いのちノオト
稲葉 俊郎
- 第6回 「はらわた」で考える
- わたしは医術と芸術とが極めて近い場所にいるという感覚を持っています。人が治癒するプロセスは、失われた全体性を回復するプロセスでもあるのですが、そのプロセスは芸術体験に近いと感じているからです。
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2023.08.30
読むダイエット
高橋源一郎
- 最終回 世界の果てで食べる
- 4月になって、長男が高校を卒業し、自宅に戻ってきた。彼は小学校2年の頃から、寮生活をおくってきたので、11年ぶりで自宅暮らしを開始したのである。びっくりだ。長男が家にずっといると不思議な気分になる。なんだか家人が増えたという感じだろうか。まあ、中学までは週末には戻ってきたし、高校生になってからは、夏休みや冬休みにはずっといたわけなのだが。
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2022.10.26
まるごとバナナが、食べきれない
大久保 佳代子
- 第1回 冷水をぶっかけて取り戻したい、女の鮮度と賞味期限
- 一人暮らしをしていると、困るのが食材の賞味期限。家族でもいれば使い切れるんだろうけど、一人だと食ベ切れないから、どうしても余っちゃうから。