既刊情報
時代のカナリア
今こそ女性たちに伝えたい!
湯川 れい子
判 型:四六判
頁 数:260ページ
ISBN:978-4-08-781710-2
価 格:定価1,760円(10%税込)
発売日:2022年1月5日
生涯現役、100歳まで伝えたい!愛と平和のメッセージ
86歳の今も現役でラジオにテレビに活躍し続ける湯川れい子さん。戦後、女性初の音楽評論家としてDJとしてジャズやポップスを日本に紹介し、ラジオやテレビの寵児となった。ビートルズの単独インタビューやエルヴィス・プレスリー、マイケル・ジャクソン、シンディー・ローパ、オノ・ヨーコら世界の大スターとの交友でも知られ、この本ではジョン・レノンとオノ・ヨーコの秘話も明かしてくれた。(口絵の豪華メンバーの写真に注目!)
他にも大スターとの秘蔵2ショットがいっぱい! 詳しくは本誌で……
作詞家としても「センチメンタル・ジャーニー」や「六本木心中」など、昭和を彩るスターたちの数々のヒット曲を手がけ、強く優しく頼りになるお人柄から音楽関係者から尊敬を集め、女性で初めての作詞家協会の会長にもなった。
そんな湯川さんが一番、伝えたいのが絶対的に伝えたいのが、「戦争反対!」と「差別反対!」。
太平洋戦争の最中に子供時代を過ごし、父と兄を失い、疎開も経験した。だからこそ無責任な命令と人命の軽い扱いには憤りを隠さず、声を上げ続けてきた。さらに仕事上の「女性差別」や「いじめ問題」にも意見を堂々と公開してきた。フリーで仕事を続ける女性として、キャリアを積む過程で直面した、さまざまな差別や壁を乗り越えた女性ならではの話には説得力があり、今を働く女性へのエールとなるであろう。
86歳まで現役で働き続けるための健康法や生活の指針「あいうえおの法則」も興味深い。
この本は、夢を追い続ければきっとかなう! とひたむきに生きた働く女性の昭和史であり、現在のさまざまな問題への正論提起でもある。音楽の仕事を続けるからこそ感じる戦争への空気や、地球環境の変化や食料の不足がもたらす世の中の変化などにも警鐘をならす、まさに時代のカナリアとしての「大切なことを伝えたい!」と願う渾身の一冊である。
撮影/前田昌弘
湯川 れい子
東京都目黒で生まれ、山形県米沢で育つ。1960年ジャズ専門誌 『スイングジャーナル』 への投稿が認められ、ジャズ評論家としてデビュー。『全米TOP40』(旧ラジオ関東・現ラジオ日本)などラジオのDJを16年間務め、独自の視点によるポップスの評論・解説を手がける。60余年にわたって国内外の音楽シーンをメディアに紹介し続け、現在に至る。作詞家として「涙の太陽」、「ランナウェイ」、「ハリケーン」、「センチメンタル・ジャーニー」、「ロング・バージョン」、「六本木心中」、「あゝ無情」、「恋におちて」などがある。ディズニー映画『美女と野獣』『アラジン』『ポカホンタス』『ターザン』などの日本語詞も手がける。近年は、平和、健康、教育、音楽療法などボランティア活動に関するイベントや講演も多い。主な著書に『エルヴィスがすべて』(ブロンズ社)、『音楽力』『新版 幸福へのパラダイム』 (海竜社)、『女ですもの泣きはしない』(KADOKAWA)、『音楽は愛』(中央公論新社)などがある。
●Twitter @yukawareiko