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DIOR by Dior
クリスチャン・ディオール自叙伝

著者:クリスチャン・ディオール 翻訳者:川島 ルミ子

判 型:四六判
頁 数:336P
ISBN:978-4-08-786137-2
価 格:定価2,860円(10%税込)
発売日:2023年05月30日

ディオール本人が語る、
ブランド「クリスチャン・ディオール」と「私自身」

「美を追求するクリエイター」
「多くのスタッフを率いるビジネスリーダー」
「目立つことが苦手な一個人」
多彩な顔を持つクリスチャン・ディオールが執筆した唯一の自伝


撮影者不明、クリスチャン・ディオール、1954年頃。Rights reserved

 1947年、戦後の混乱期只中にあるパリで、クリスチャン・ディオールはオートクチュールコレクションを発表し、革新的な”ニュールック”で鮮烈なデビューを飾ります。美しいもの、新しい時代の空気にフィットするものを求めていた世界中の人々が、ディオールの創り出すモードに夢中になり、大きなムーブメントが起こります。

 ディオールがこの本を書いたのはデビューから9年後の1956年。冒頭では、9歳になって世界的なブランドに成長した「クリスチャン ディオール」と、目立つことが好きではないシャイな人間「クリスチャン・ディオール」の間に大きな隔たりがあることと、なぜ”私”がこのような大きな冒険に踏み出すことになった経緯について語り始め、そこから壮大なドラマが始まります。ディオールは読者を、彼の人生、そしてオートクチュールコレクション製作の舞台裏へ誘います。


“Junon(ジュノン)”イブニングドレス、1949年秋冬オートクチュール コレクション、Milieu du siècle(ミリュ ドゥ シェクル)ライン。©Association Willy Maywald/ADAGP,Paris,2023


”Liszt(リスト)”イブニングドレス、クリスチャン・ディオール、1950年春夏オートクチュール コレクション、Vertical(垂直)ライン。ディオール ヘリテージ(パリ)所蔵。©Association Willy Maywald/ADAGP,Paris,2023

 全編を通して多くの人々が登場します。ディオールの人生においては、芸術家を含む友人たち。コレクション製作の舞台裏では、彼を支えるアシスタント、アトリエの縫製担当者、モデル、広報担当、各国のメディア、顧客……。独自の考え、事情を持つ個性豊かな人々に対するディオールのまなざしはあたたかく、文中で魅力的な人物として描かれます。一方で、厳しい審美眼を持って、新しいコレクションを創り、ショーの準備をする過程では、様々な困難に直面し、苦悩するシーンもあります。理想と現実のはざまで苦労しながらも、美の追求をあきらめない姿勢には、現代の読者である私たちにとっても、多くの示唆に富んでいます。


クリスチャン・ベラール作。“Bar(バー)”スーツ、クリスチャン・ディオール。1947年春夏オートクチュール コレクション。インク、水彩、グワッシュ。Collection musée Christian Dior,Granville


”Tableau final(タブロー フィナル)“ガラドレス、クリスチャン・ディオール、1951年春夏オートクチュール コレクション、<ナチュラル>ライン、ディオール ヘリテージ(パリ)所蔵。©Association Willy Maywald/ADAGP,Paris,2023

《目次》
第1部 どのようにして「クリスチャン・ディオール」になったのか
 この私がクチュリエ/自分のメゾンを持つ/ニュールック/アメリカのペリション氏

第2部 アイデアからドレスへ
 どのようにしてコレクションが生まれるのか/トワルからドレスへ/コレクションの誕生/総リハーサル/戦いの前夜コレクション発表/ドレスのロマン

第3部 クチュールメゾン
 モデルたち/顧客たち/小さな館からビル群へ/パリ=ニューヨークと帰国

第4部 私の人生の冒険
 私の若い頃/友情と挫折/オープンハート

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