直木賞作家・中島京子原作『かたづの！』（集英社文庫）をマンガ化！！

江戸時代に実在した女性と
八戸の河童誕生秘話、
そして遠野の「叱り角」と言われる
片角（かたづの）伝説を盛り込んだ、
歴史ファンタジー。

（あらすじ）
慶長５年(1600年)、角を一本しか持たない羚羊（かもしか）が、八戸南部氏20代当主である直政の妻・袮々と出会う。羚羊は彼女に惹かれ、両者は友情を育む。やがて羚羊は寿命で息を引き取ったものの意識は残り、祢々を手助けする一本の角――南部の秘宝・片角となる。

平穏な生活を襲った、夫と幼い長男の不審死。その影には、叔父である 南部藩主・利直の謀略が絡んでいた――。城主亡き後、女性ながら領主となった彼女は、数々の困難にどう立ち向かったのか。 「戦」をせずに家臣と領民を守り抜いた、江戸時代唯一の女大名の一代記 。

「美しい絵、ドラマティックな展開、それはまさに、里中満智子さんの世界だった。しかし一方で、わたしの胸に『懐かしい』という思いが湧くほどに、それらはわたし自身が執筆中、脳裏に思い描いた光景そのものだったのだ。ああ、そうそう、これ、これを、わたしは見たことがある。そう思って、息を呑んだ」　
原作者・中島京子（解説より抜粋）