既刊情報
盲導犬、警察犬、麻薬探知犬……。
犬はいろいろいるけれど「猟犬」ってどんな犬?
ペットの犬とどう違う? 猟師との間にどんな絆が?
好奇心を胸に“猟犬猟師”と山に入れば、驚きのてんこ盛り。
わが家のワンコを見る目が変わるドキュメンタリー。
馳 星周氏絶賛!
「太古の時代、人と犬は狩りのパートナーだった。
現代においては猟師こそがあるべき犬との姿を貫いている。
そこにあるのは愛と信頼。美しい絆に心が震える」
【まえがきより】
犬を使った狩猟は昔から行われていて、とりたてて珍しくもない。
「一犬、二足、三鉄砲」と言われるように、
狩猟では優れた相棒である犬と山を歩くことの大切さが説かれてきた。
数こそ少ないが、ひとりで犬を連れて山に入る猟師もいる。
でも、僕が出会った猟師はちょっと、いや、かなり変わった人なのだ。
犬が好きすぎるのである。
あまりにも好きだから、「そんなに必要なのか?」と思わずにいられない
頭数を連れていき、かえって効率の悪い猟になることもしばしば。
それでもまったく気にすることなく、日が暮れるまで家へ帰ろうとしない。
そういう人をどう呼べばいいかと考えて、“猟犬猟師”と命名した。
【個性豊かな6頭の猟犬が登場!】写真/小堀ダイスケ
ブラフォード(ブラ)お調子者で憎めない性格。紀州犬の血を引いている。
アンズ人見知りだがしっかり者で、猟犬としてのセンスは群を抜く。
カエデブラとアンズの間に生まれる。顔がお父さんのブラそっくり。
モミジブラとアンズの間に誕生。垂れ耳がチャームポイント。
ハナ脚力と走力は随一。ブラの母親でもある。
ヨモギ老犬で出猟機会は少ないが、毎日の自主トレを欠かさない。
【目次】
まえがき
第1部 犬がいるから狩猟をするのだ
第2部 ブラとアンズ、親になる
第3部 信州の鉄砲ぶち
第4部 山の中のハッピーエンド
あとがき
北尾トロ(キタオトロ)
ノンフィクション作家。1958年福岡県生まれ。2010年ノンフィクション専門誌『季刊レポ』を創刊、2015年まで編集長を務める。2012年長野県松本市に移住、翌年狩猟免許を取得。猟師としても活動中。現在は埼玉県日高市在住。主な著書に『猟師になりたい!』『猟師になりたい!2 山の近くで愉快にくらす』(角川文庫)、『猟師になりたい!3 晴れた日は鴨を撃ちに』(信濃毎日新聞社)、『夕陽に赤い町中華』(集英社インターナショナル)、『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』『にゃんくるないさー』(文春文庫)などがある。