奇想天外なユーモアの世界をかろやかに舞うもとしたいづみの今作は、おっくんとあっこちゃん兄妹が、次から次に希望を実現する「夢の」時間。「えっ」「おっ」「わお！」「うほほ」「あああ」「！！」と、ページをめくると、スピーディに場面が展開。そんなドキドキ楽しいキュンキュンうれしい夢の世界を、カラフルにアイディアいっぱいに描いたのは、子供にも大人にも大人気の石井聖岳。もとしたと石井は、日本絵本賞＆講談社出版文化賞絵本賞をW受賞したコンビです。

おっくんとあっこちゃん兄妹が、スーパーマーケットで買ってもらったキャンディーの箱に書いてあったのは、
――これは不思議なキャンディーです。口に入れて、願い事を一つ言うと、すぐにそれが叶います！
試してみると、できなかったスキップも逆立ちも、らくらくできちゃった!?
そして、殿さまになりたかったあっこちゃんと、博士になりたかったおっくんは、キャンディーを口に入れて・・・なにがどうしてどうなっちゃった？

「なにになりたい？」「なにをしたい？」「なにがやりたい？」と聞かれて、考えるようになったのはいつからでしょう？
「あれになりたい！」「これをしたい！」「それがやりたい！」と屈託なく言えるって、とても気持ちがいいことですよ。
素直に、読んで笑える「楽笑」絵本は、読み聞かせにも、一人読みにも、おすすめです！もちろん、大人にも！
それにしても、最後のおかあさんの場面には、やっぱり笑っちゃいます。