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ジャンル:単行本 随筆 ノンフィクション 他

こんなパンダ見たことない! 癒しの100枚
成都パンダ基地研究員・張志和氏が21年間撮り続けた写真10万枚の中から厳選! 365日パンダと生活を共にした張氏だから撮れたその愛らしい表情は必見。合わせて知られざるパンダの秘密にも迫る!

まえがき
私は仕事柄、いつもパンダと寄り添いあい、
より多くのことを知るチャンスに恵まれてきた。
そして20年をかけて、少しずつ発見していったことがある。
800万年前に誕生し、様々な自然の驚異に晒されながらも、
生き抜いてきたパンダは、明快な白と黒の姿からは想像できない、
複雑な内面世界を抱えている。
黒い模様に覆われた知己に富んだ眼差し。
その達観した素振りからは、
原野を駆けめぐる姿など、誰も想像できないはずだ。
私は手探りで、その神秘のベールを外していくことを試みてきた。
パンダの知られざる生態や習性を紹介することによって、
私たちとパンダが共生する地球をどう守っていくべきなのか、
少しでも多くの人に考えてもらいたい。
張 志和
Chapter 1 竹林の隠遁者
中国西部にある高い山岳や渓谷には、うっそうとした森林と青々とした竹林の世界が広がっている。そこには地球上で最も美しく、神秘的で不思議な精霊たち、"竹林の隠遁者"と呼ばれるパンダが住んでいる。彼らは、とてもユニークな生態系をもっている。たとえば野生のパンダは単独行動を好み、その行動はベールに包まれており、人前に現れることもめったにない。うっそうとした森林は、パンダが生息していく上で絶好の場所"自由の王国"なのだ。
大多数のパンダは、標高2500メートル以上の山に棲んでいる。そこでは1年を通じて鳥たちの鳴き声が響き渡っている。そして、ツツジの香りが漂う頃、パンダは未来への思いを馳せる。
喉が渇けば甘みある湧き水を飲み、暑くなれば竹林を吹き抜けてくるみずみずしい風が、気持ちを奮い立たせてくれる。それはパンダたちの自然な姿を映し出した絵巻物のようでもあり、最もお気に入りの楽園でもある。 (…この続きは本書にてどうぞ)
(※パンダの写真も多数収録)
私は仕事柄、いつもパンダと寄り添いあい、
より多くのことを知るチャンスに恵まれてきた。
そして20年をかけて、少しずつ発見していったことがある。
800万年前に誕生し、様々な自然の驚異に晒されながらも、
生き抜いてきたパンダは、明快な白と黒の姿からは想像できない、
複雑な内面世界を抱えている。
黒い模様に覆われた知己に富んだ眼差し。
その達観した素振りからは、
原野を駆けめぐる姿など、誰も想像できないはずだ。
私は手探りで、その神秘のベールを外していくことを試みてきた。
パンダの知られざる生態や習性を紹介することによって、
私たちとパンダが共生する地球をどう守っていくべきなのか、
少しでも多くの人に考えてもらいたい。
張 志和
Chapter 1 竹林の隠遁者
中国西部にある高い山岳や渓谷には、うっそうとした森林と青々とした竹林の世界が広がっている。そこには地球上で最も美しく、神秘的で不思議な精霊たち、"竹林の隠遁者"と呼ばれるパンダが住んでいる。彼らは、とてもユニークな生態系をもっている。たとえば野生のパンダは単独行動を好み、その行動はベールに包まれており、人前に現れることもめったにない。うっそうとした森林は、パンダが生息していく上で絶好の場所"自由の王国"なのだ。
大多数のパンダは、標高2500メートル以上の山に棲んでいる。そこでは1年を通じて鳥たちの鳴き声が響き渡っている。そして、ツツジの香りが漂う頃、パンダは未来への思いを馳せる。
喉が渇けば甘みある湧き水を飲み、暑くなれば竹林を吹き抜けてくるみずみずしい風が、気持ちを奮い立たせてくれる。それはパンダたちの自然な姿を映し出した絵巻物のようでもあり、最もお気に入りの楽園でもある。 (…この続きは本書にてどうぞ)
(※パンダの写真も多数収録)